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2009年1月 5日

基本に忠実。

えー、新年おめでとうございます。

本日のタイトルは何か、
と申しますと今年の経営スタイルとか、生き方の心構え とか、 不況の時代を乗り切るには、よそ見をせずに【基本に忠実】をコツコツやるのがいいという話を聞きました。

そしてこのフレーズにしっくり来るサックスアーチストは誰かな?と考えて真っ先に思ったのがこの人、ハンク・モブレー。

hank mobley.jpgソウル・ステーション

ジャズテナーの基本といったら、やっぱりレスター・ヤングあたりをご紹介すべきなのかもしれませんが、なんか「真面目にやっていけば今年の夏ごろまで必ずやいいことが訪れる感じのするテナー(なんだそれ?)」はこっちの人の気がするのです。

で、「愛すべきB級テナー」とか「江戸職人気質テナー」とか褒めてるんだかどうだかの称号が付くモブレーですが、テナーサックスという楽器は「こう吹く」と「幸福」である、ということを示してくれるアルバムがこれ。もちろん最高のリズムセクションがこの【幸福】の条件でもありましたが。

セッションで「リメンバー」や「ジス・アイ・ディグ・オブ・ユー 」を指定すると、 「なんだ、モブレー好きか」なんてバカにする人がいますが、そういう人はもう少し基本に忠実な演奏を省みないと、今年あたりはいい思いをしませんですよ。



そしてそして、この録音は管理人である私の生まれた1960年。
まさに基本が始まる60年代であります。

アウトフレーズやフラジオがテナーサックスのかっこよさだと思っている人がいたら、
それはかなり【薄い】テナーといえます。

テナーの基本は聞く人が幸福になる「暖かい音」だと思いませんか?
テナーマンの皆様、ぜひあなたの陽だまりのような音で一人でも多くの人を幸福にしていただきたいと思います。

「リカード・ボサ・ノバ」が入っている「ディッピン」も是非一家に1枚。こちらもご利益がありますので、お茶の間の西側の壁に掲示されるとよさそうです。
2008年12月12日

そのリード、ファイルしたの?しなかったの?

リードのカットには「ファイルドカット」と「アンファイルドカット」の2種類がありますね。 私がサックスを始めたころはフレンチカット、アメリカンカットと言っていたように思います。

さてこのファイルドというのは何を言っているのか?
綴りはfiledならびに unfiledですね。
つまり

「ファイルしたか、しなかったか」??

fileを辞書で引きますと、 まず「綴じ込む」方のファイルがでてきますが、当てはまるのは、 次の「ヤスリをかける、削って滑らかにする」という方。

reed.jpg

ファイルドカット(ダブルカット、フレンチカット)は右図。
ケーンの表皮をU字にカットした上で、その下に横一線のカットラインを入れ、その上のU字ラインまでケーンの表皮を

「削り取った」

のですね。

このリードは先端が薄い物が多く、アンファイルドカットに比べて硬めの傾向を持ちます。タイトで厚みのあるサウンドで、吹奏楽やクラッシックでよく使用されるバンドレントラディショナルやグロタンがこのタイプ。バンドレンはジャズミュージシャンも好んで使う人もいます。

図の左はアンファイルドカット(シングルカット、アメリカンカット)。
リードの先端が厚めですが、ファイルドカットに比べて柔らかめの傾向があります。パワフルで深みのあるサウンドで、ジャズやポップス系で使われることが多いでしょうか。代表選手はRicoやラ・ヴォーズ。

そのマウスピースにはこのリードが合う。と決め付ける人もいるのですが、 どちらかというと、マウスピースよりは

「にんげん」

との相性のような気がします。

知り合いのリペアマンで「Ricoの#4しか吹けない」という人がいますが、マウスピースはファイルドと相性よいと言われるセルマーラバーを使っています。

2008年12月 3日

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2008年12月 1日

サダオさん、香港コンサートレポート到着しました!

香港在住のMaikoさんによるコンサートレポートです。
Sadao01.jpg 予定開演時間は午後8時。当日は朝から「残業はしない。」と同僚に言いまわっていました(笑)。中途半端に仕事を抱えこむと遅れたりすることになるので(笑)。ちゃんと無事に退社できました。ほっ。

で、実際のコンサートもほぼ定刻通りに始まりました。会場のライトが消えてステージがライトアップ...と同時にご本人以下登場。大歓声です。

ステージを始める前に「私のパートナー達を紹介...」とキーボード&ピアノ、エレキギター、ベース、ドラム、そしてセネガル出身の方(パーカッション)を紹介。そして、ご本人がご本人を「渡辺貞夫です。(わかってるってば!!!)」と。

香港でのコンサートは実に7年ぶりだそうです。前から5列目のど真ん中。心臓バクバク興奮いっぱい、肌だってビリビリ震えてマッサージ効果もあったんじゃないかと思う程「無問題(モウマンタイin広東語:No problem)!!」で楽しんできました。

超至近距離で渡辺貞夫さんがサックス吹いて、微笑んで、歩いて、走って(クドい?!)...るのを拝めました。思い出すだけで泣きそうです。近いといってもステージ全体を捉えられる距離です。前に座っていた方が小柄だったので「絶景」でした。

いいオジさんがステージの上で何をにこにこ...かもしれません(コールマン、ケニーG...このお二人もそうでした)が渡辺貞夫さんも実に楽しそうに演奏しています。演ってる人が本当に楽しめているので観ている/聴いている人間も楽しめる/感動できる/感じることができるんだなって思いました(今さらですが)。

「Basie's At Night」の中に収められている曲の他、ご本人のオリジナルの曲を多く聴かせてくれました。各曲の前にそのオリジナルの曲については「この曲は私が○○年頃に●●で3ケ月程過ごしてた時のもので...。」みたいな感じで説明をしてくれました。へぇ~と思ったのが「ある日、夕方ビーチに出ると女の子が言葉はわからないんだけれど何かを歌っていて...。」とか「街中であるご婦人が口ずさんでいたメロディが...。」とか、あるいは、「現地の人が何かの作業をしている時のその作業の流れにリズムがあって...。」というオリジナルの曲になる"きっかけ"。どの曲も素晴らしい曲で「ちょこっと聞きかじった歌、ある人が口ずさんでいたメロディがこんなに素敵な曲になっちゃうのね。」って感じです。

今やご本人それなりのお年です。頭だって真っ白です。
でも、やっぱり渡辺貞夫さん。その笑顔は私が中学生位の頃に見た男性化粧品のCM等に出ていた(私の記憶では草刈正雄と一緒ではなかったか?!)頃と同じです。

注:これです。

ご自身のパートでない時だってノリノリ。タンバリンは出てくるし、...缶の茶筒みたいな中に砂でも入ってるんでしょうね振るとしゃかしゃかいうのがありますよね、あれを振り振り...。はてはご自身のサックスのベルの所を指でタップして。ご自身のパートで無い時、とにもかくにもじっとすることなく動く動く。スローな曲(The Shadow of your smile / Call me...)の時はエレガント?!に踊っていたでしょうか。

アップビートの曲(See What Happens等)...もうどうしましょうって感じです。指が踊る踊る、息が続く続く。超早いフレーズでも音域も広くても全然大丈夫(って私が心配する必要はありませんが)。

一番始めのノートが高音でもスパーンと出てくる...のは自分も練習しているのでやっぱりため息ものです。逆もしかり。お腹にずっしりと響く低い音がドーンと出てくると、「はぁ~。」とまたため息です。楽譜を見るならびっしりとおたまじゃくしが上から下まで並んでるような状態でしょう。

はっぷ...と息を吸ったと同時にぶわ~っと「一息で一体いくつの音を並べました?」って紅白歌合戦で数を数える野鳥会の人の手だって「しびれて動きません!!」って文句が出そうな位沢山の音が出てくるんです。渡辺貞夫さん、75歳。年初に聴いたオーネット・コールマン78歳。凄すぎます。

十分前の席で見ているのに更に身を乗り出してしまい、というかぐんぐん引っ張られてしまいました。Orange Expressなんかが流れ始めた時は「え~...もうどうしましょう。」って感じです。また、このOrange~は一旦ステージを終えてミュージシャンが皆さん舞台の前に整列挨拶をした後の曲だったのです。

貞夫さん以外は一旦袖に引っ込むような感じだった所をご本人が即効サックスを手に吹き始めた...。ミュージシャンの方たちはみんな慌てて自分の持ち場?へ。随時ギターが、ベースが、ピアノが、ドラム、そしてパーカッションがどんどん音に加わっていくんです。

いち、にのさんで一斉に始まらなくても曲そのものを十分に理解していればどんなところからでも始められるんでしょうが、でも、「まぁ、あんな中途半端なところからさささっっと入っちゃって。」な感じです。

また、このアンコールではサプライズ?も。 「香港の友人を紹介します。」と。誰が出てくるだろうと思ったら大学生くらいの若い男性です。 同じアルトぶら下げて恥ずかし気に出てきました。
...でHarambeeです。少し吹き始めたら貞夫さん吹くの辞めてこの男性に舞台を預けました。

でも、この男性も多少おどおどした感じが見受けられましたがなかなか。
ちらちら貞夫さんの方を見て「そろそろ戻ってきて下さいよ。」みたいな合図を送ってるんですが当の貞夫さんは「もっと吹け吹け。」と手で煽る。
客席はみんな渡辺貞夫さんの演奏を聞きに来ている訳です。その客を相手に吹く...というのは相当のプレッシャーだと思いますが客席だって手拍手で応援。

もう一つ。貞夫さんリードを何度も曲の途中で取り替えるんですよ。ご自身のパートじゃない時にそれこそ動きながら/踊りながら...。ズボンのポケットに手をやったと思ったらリードが出てきた。で、取り替えるんです。ささっと変えちゃいます。で、ご自身のパートに戻る。

私だけかもしれません。が、リード替えた直後の1音目って「ちゃんと出るかしら?」って思ってしまいます。ましてやコンサート。...「ヘロ~。」なんて音は出せないじゃないですか?でも、とにかくよく替えていました。1つの曲は数時間どころか数十分までにもなりません。でも、替えるのです。ものの数秒でさささっと。

貞夫さんのサックスは普通のサックスだと思います(どう言えばいいんでしょう...)。セルマーをお使いですよね?はい、私のはヤマハです。楽器そのもののグレードの違いはあるにしても...でも、普通のサックスだと思います。でもですね...あのサックスは生きてます!! 呼吸して、泣いて笑って(時には怒ったりぐずったりして?!)ると思います。

友人は「サックスと本人が一体化しててサックスが身体の一部になってる。」と言いました。サックスを通じて曲を歌い上げている...サックスと一体化...サックスが身体の一部...そうかもしれません。

結局の所似たような意味なのかなぁと思うのですが、渡辺貞夫さんがお父さんならサックスはその子供、赤ん坊...。一緒に楽しく遊んでるんですよ。
?ステージの上の渡辺貞夫さんと彼のサックスの姿?!楽しく遊ぶ「パパと坊や(と男の子にします)」の図でしたよ。
周りに居る者(私を含めた観客)はその姿をみて幸せになったと思います。

前にレポートしたコールマン、ケニーG...こちらのお二人も実に楽しそうに演奏していました。私もその姿を見て、その音楽を聴いて楽しみ、感動しました。お二人のサックスそのものが「生きてる!!」と感じることはなかったのですが、それぞれ十二分に楽しめました。色々な方々の演奏を生で聴くと自身の状態も影響するでしょうがそれぞれに発見や驚きや感動があって楽しいし、嬉しいし、面白いです。で、自身の練習も「頑張ろう!!」って想います。

予定1時間半のコンサートは少し長くなって2時間少々。そして、コンサートの後はサイン会。私と友人の時に迷惑承知で「お写真お願いしてもいいですか?」とお願いしました。サインをCDにしながら「沢山の方が居られるのでちょっと今は...。」と。でも、その時には既にカメラが構えられてて私と友人は貞夫さんを挟む形でカメラの方を向きました。お友達が「サンキュー」と伝えると一言「は~い。」。見せてもらった写真の中では顔を上げて下さっててにっこり。感謝感謝です。

Maikoさん、いつもながら臨場感溢れるコンサートレポート有難うございます!!

さて12月、もうクリスマスですね。
貞夫さんは前にもご紹介しましたが、日本のサックスプレイヤーでとってもクリスマスが似合うアーチストだと思うのは私だけでしょうか。それは、そうこの

底抜けの笑顔

ですよきっと。
2008年11月25日

mixiにコミュニティが出来ました。

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